スケッチ段階で設計をやめたときの設計料 |
まず設計契約が成立しているかどうかによって支払うかどうか分かれます。 書面などで明確に設計契約が行われている場合なら、たとえわずかなスケッチであったとしても、それにかかるだけの費用は払わなければいけません。 契約書などの明確なものがなく、話をしていく中でスケッチを描いてもらった、という場合には、話の進み具合にもよりますが、明確な設計依頼があったとも言えず、設計士からの宣伝行為とみることもできる(判例より)ので、この場合は支払い義務は生じません。 また、同じく明確な契約がなかった場合でも、幾度かの打ち合わせを重ね、全体的な構想がまとまって設計初期の段階の平面、立面、断面図などの具体的な図面が出てきたときは、施主側も正式な設計業務に入ったと自然と理解できるだろうし、設計側も依頼を受けたものとして作業を進めていくので、この段階では「黙示の契約」と呼ばれ、双方に合意があったものとみなされるので設計料は当然発生します。 設計士によってはスケッチにそのまま肉付けする形で企画設計まで進めることもあるので、スケッチを描いてもらうなどの早い段階で、それ以降設計を依頼するかしないか双方で明らかにしておく必要があります。
関連法規
◇民法など
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